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時事情報&福利厚生NEWS

2012.07

改正育児・介護休業法の全面施行

男女とも仕事と家庭の両立ができる働き方を目指して、厚生労働省では平成21年に「育児・介護休業法」を改正しました。従業員数100人以下の企業には、これまで短時間勤務制度などの適用が猶予されていましたが、今年7月1日からは全ての企業が対象となりました。
新たに対象となる企業は、あらかじめ就業規則などに制度を定め、従業員に周知をすることが義務となりましたので、早急な対応が必要です。

7月1日から適用となる「改正育介法」の主な制度概要

職場のパワーハラスメントをなくすための提言のポイントは、下記の通りです。

  • 短時間勤務制度
    3歳未満の子を養育する従業員に対して、1日の所定労働時間を原則6時間に短縮する制度を設けなければならない。
  • 所定外労働の制限
    3歳未満の子を養育する従業員が申しでた場合、所定労働時間を超えて労働させてはいけない。
  • 介護休暇
    家族の介護や世話を行う従業員が、申し出た場合、1日単位での休暇取得を許可しなければならない。
    (介護する家族が、1人なら年5日、2人以上ならば年に10日)

注)1と2は雇用期間が1年未満の労働者等一定の労働者、3は雇用期間が6ヶ月未満の労働者等一定の労働者は、労使協定の締結により適用除外されます。

就業規則の見直し

企業は、従業員の働きやすい職場環境を形成するために、制度を設けて就業規則等に記載し、従業員に周知しなければなりません。しかし、100名超の企業は、すでに2年前から法律が全面施行されていたにもかかわらず、未だ就業規則等の見直しもしていない状態で、多くの従業員が育介法の法律があることすら知らないというのが現状です。

また就業規則等を見直すだけでは、不十分です。従業員に周知をして知らしめなければ義務を果たしたとは言えないのです。就業規則には記載してあったが、従業員に周知していなくて「育児休業があることを知らなかった従業員が、産後すぐ職場に復帰した時に雇ったベビーシッターの賃金を会社に負担させた」という判例もあります。

会社の従業員に対する不利益取り扱いの禁止

「育児休業等の取得等を理由とする不利益取り扱いの禁止」ですが、会社に厳しい内容と言えます。厚生労働省は、指針において「不利益取り扱い」の例をまとめていますが、解雇、退職勧奨はもちろん、雇い止め、配転、月額給与、賞与、退職金など幅広い内容となっています。
さらに、2年前に育介法が改正されたことを踏まえて、労働局の指導が厳しくなりました。例えば、短時間勤務を企業に申し出た従業員に対して「そんな人はいらない」と言った場合、労働局均等室や労働基準監督署に相談に行かれてしまえば、企業に指導が入りますので注意が必要です。

執筆:社会保険労務士/ファイナンシャル・プランナー
産業カウンセラー/キャリアコンサルタント(CDA)
菅田 芳恵

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