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時事情報&福利厚生NEWS

2012.08

精神障害の労災請求件数が3年連続で過去最多を更新

過労死、脳・心臓疾患や精神障害に関する労災請求件数が激増しています。近年精神障害の請求件数が大幅に増加していることから厚生労働省では、平成23年12月26日付けで新たな認定基準を設けました。この認定基準に基づいて労災が認定されます。企業としては、労災申請という最悪の状態にならないために、注意が必要です。

労災の認定

発症した精神障害が労災認定されるのは、その発症が仕事による強いストレスによるものと判断できる場合に限ります。精神障害等の業務上外は、精神障害の発病の有無、発病の時期及び疾患名を明らかにした上で下記の項目を評価し、これらと発病した精神障害との関連性について総合的に判断をします。

  • 仕事によるストレス(業務による心理的負荷)
  • 私生活によるストレス(業務以外による心理的負荷)
  • その他の既往症等(個体側要因)
メンタルヘルスに問題を抱えている社員

自殺と労災の関係

労災保険では、故意による災害には保険給付されません。一般的に自殺には労災給付はされないのですが、うつ病等気分(感情)障害、重度ストレス障害等ストレス関連障害などの精神障害では、その病態として自殺念慮が出現する必然性が高いと認められることから自殺を図った場合には、原則として業務起因性が認められています。

企業にとっての対応

企業にとって注意をしたいのは、労災を認定する際には上記の個人の要因だけでなく、職場の支援・協力体制そして従業員の訴えに対してどう対処したか、配慮をしたのかどうか等も評価されるという点です。

つまり職場の要因が非常に重大になってくるのです。どこの企業においても労災はないにこしたことはありません。そのためには従業員のストレスを常にチェックし、そのストレスを軽減するために職場のサポート体制や相談窓口を構築しておくことです。職場におけるケガの防止は簡単ですが、心のケアは難しいもの。しかし、精神障害の労災申請が増えていることを鑑みて、まずは職場の見直しをお勧めします。

執筆:社会保険労務士/ファイナンシャル・プランナー
産業カウンセラー/キャリアコンサルタント(CDA)
菅田 芳恵

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